岐阜県大垣市:史跡移転

いつもお世話になっております。本店店長の上田です。
 
 
 
今回は12年前の平成16年にさせて頂いた、墳墓の移転工事の
お話をさせて頂きます。
 
 
 
その墳墓は、岐阜県大垣市上石津町祢宜上にある豪族高木家の
墓所で、当時は上石津町の史跡として認定されており、
現在では国の史跡になっているそうです。
 
 
 
史跡の移転を受けるきっかけとなったのは「山崩れ」です。
墓所の横の斜面が山崩れをおこし、墓所も巻き込まれる危険が
有ったためです。
 
 
 

山崩れ現場
山崩れ現場

 
 
 

山崩れに隣接している墓所
山崩れに隣接している墓所

 
 
 

高木様との出会いは、その前に正林寺にある高木家墓所の
隣地を工事させて頂く際、墓地境界の確認のために
立ち合いをお願いしたことでした。
 
 
 

正林寺寺標
正林寺寺標

 
 
 

正林寺 
正林寺

 
 
 

そこで名前を憶えて頂いてたことで、墳墓移転工事の
お声掛けを頂けたわけです。
 
 
 
高木家の墓所は上石津町の史跡として認定されており、
管轄は上石津町の教育委員会です。
 
 
 
教育委員会は高木家の隣地が山崩れを起こし、
高木家墓所の倒壊の恐れがあるとし、
揖斐測量に墳墓移転の依頼をしたそうです。
 
 
 
その際、高木様より墳墓を移転するのであれば
山本石材店で移転してほしいと直接お話しいただいたそうです。
 
 
 
工事の発注者が上石津町教育委員会、元請業者が揖斐測量、
施工業者が弊社という形になります。
 
 
 
史跡の移転工事は私自身も初めての経験で、
揖斐測量の担当者の指導により、墳墓7基を移転させて頂きました。
 
 
 

移動後の墓①
移動後の墓①

 
 
 

移動後の墓②
移動後の墓②

 
 
 

1番驚いたことは
 
 
 
「現状のまま移転する事」
 
 
 
です。
 
 
 
どういうことかというと、石畳にしても、石の崩れにしても
綺麗にやり直すことなく、そのままの状態で、
場所だけ変えるということ。
 
 
 
ですので、まずは揖斐測量の方が移転前の状態を正確に
図面にされます。
 
 
 
そして、その図面を元に、移転先に据え付けしていくのです。
 
 
 
自然石一つ一つを移転前の状態を復元していき、
合わせて「間違いなく、元の形に据え付けされているか」の
検査を受けます。
 
 
 
違いがあれば修正し、合格がでたら次の石碑の移転と、
通常よりも時間も手間もかかったことを思い出します。
 
 
 
工期中は大変天候にも恵まれて、難しい作業も
工期内に収めらことも思い出しました。
 
 
 
なかなか史跡の移転などする機会もなく、
とても貴重な体験をさせて頂き、本当にありがたかったです。
 
 
 

案内板
案内板

 
 
 

最後に、ご信頼いただき仕事を任せてくださいました、
高木様、正林寺の御住職、揖斐測量様、本当にありがとうございました。
では、このあたりで失礼いたします。
 
 
 

本店店長 上田
本店店長 上田
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